対等や吸収などさまざまなタイプのM&A

M&Aは一般に企業合併といわれます。複数の企業がそれぞれ対等な立場で新たな企業をつくる対等合併や、ある企業が他の企業を買収して自社の組織とする吸収合併があります。また、企業の一部分である事業部を切り離し、同じ事業を行う複数の事業部が集まって、一つの企業になる場合もあります。新聞やテレビなどで取り上げられるのは大企業のM&Aの事例が多く、M&Aは大企業が行うものというイメージがありますが、最近では中小企業を対象とするM&Aも少しずつ広がっています。

廃業を避けて技術や雇用を守る中小企業のM&A

近年、少子高齢化に伴う人手不足や従業員の高齢化などにより、後継者が見つからずに廃業する中小企業が増えています。ことに、日本のものづくりを支える町工場と呼ばれる中小製造業において、その影響は深刻です。日本の町工場は高い技術力を持ち、海外からも高く評価されています。しかし、後継者難によって廃業すれば、そこで磨かれてきた技術も途絶えてしまいます。そうした状況を打開するために期待されているのが、中小製造業におけるM&Aの活用です。M&Aを活用すれば、事業を継続されるので従業員の雇用が守られ、技術の継承も可能となります。また、高齢化した経営者の引退もスムーズになり、引退後の資金も確保できます。近年では、町工場などを域内に多く有する自治体がM&Aの仲介に乗り出したり、中小企業を対象とするM&A専門の仲介会社が誕生したりするなど中小企業のM&Aをとり巻く環境が整備され、M&Aの成立件数も増えています。

M&Aとはmerger and acquisitionの略で、企業の合併や買収を意味します。最近では技術や事業を獲得するために戦略的に行うことがあります。